我が娘へ

我が娘へ。
君がゲームでしか
自らを癒せないのであれば、心ゆくまでやればいい。束の間の現実逃避と割り切っているのだろう。少し先の未来、この先の高校での生活に途方にくれた君にとっては大きな、そして確実な失望に感じたろう。そこで何かを得るものか。前に進める意義を持つのだろうか。知るよしもないが、ただ見守る覚悟を持った。見過ごす訳でもないし、助言を与えないものでもない。夜遅くまで淡々とゲームをする君は何かに取り憑かれたようだ。掛けられる言葉もない。ただ見守り、君が疲れて先に眠るのを見届ける他ない。そして私は君より早く起きて仕事へ向かうのだ。そこに何かを感じるだろうか。